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中古ギターを見るときのチェックポイント

中古ギターは、同じ予算で上のグレードを狙える場合がある一方、個体ごとに状態が違います。購入後に「弾きにくい」「音が出ない」とならないよう、買う前に確認したい点を、順番に整理します。店頭で見る場合も、通販で画像と説明文を読む場合も使えます。

この記事の要点

  • ネック(反り・ねじれ)とフレットの状態は、弾きやすさと修理費用に関わる最重要の確認項目
  • 電装系(ピックアップ、ジャック、つまみ)は、音を出して動作を確かめる
  • 保証・返品の条件と、整備の有無を購入前に必ず確認する

確認の前に:用意するものと基本の順序

店頭で確認するときは、次のものがあると便利です。通販の場合は、販売店に問い合わせて、同じ内容を確認してもらいましょう。

  • 自分のシールド(ケーブル):店のケーブルの不具合と区別するため。
  • チューナー:弦が正しい音程に合うかの確認用。
  • スマートフォンのライト:アコースティックのボディ内部や、細かい傷を見るため。

確認の順序は、見た目、ネックとフレット、各部品、音出しの順が分かりやすいです。気になる点はメモを取り、店員に質問してください。

1. ネックの反りとねじれ

ネックの状態は、中古ギターで最も大切な確認項目です。ネックの反りとは、弦の張力で、ネックが前や後ろに曲がることです。

反りの見方

  1. ギターを構えて、ネックの先端(ヘッド側)から、ボディ側に向かって、ネックの側面を見通す。
  2. 1フレット付近と、ネックとボディの接合部付近を、同じ弦で押さえる(弦が定規の代わりになります)。
  3. その状態で、7〜8フレット付近の弦とフレットの隙間を見る。隙間が大きければ順反り気味、ほとんどなく弦がフレットに触れていれば逆反り気味の可能性がある。

反りの詳しい確認方法は ネックの反りを確認する方法|自分でできる範囲と修理に出す目安 を参照してください。ネックが少しだけ反っていても、調整で直る場合があります。トラスロッド(ネックの反りを調整する金属の棒)を回す調整は、回しすぎるとネックを傷めるおそれがあります。不安な場合は、楽器店やリペアに任せてください。

ねじれの見方

ネックのねじれは、反りと違い、調整で直すのが難しいことがあります。ヘッド側から見て、ネックの縁が、ボディの面と平行かを確認します。ねじれがあると、弦高が左右で不均一になります。目で見て分かるほどのねじれは、購入を見送る判断材料になります。

2. フレットの摩耗

フレットとは、指板に打ち込まれた金属の線です。長く使われたギターは、よく押さえる位置のフレットがすり減っています。

  • フレットの表面に、浅いくぼみや、平らになった部分がないか。
  • フレットの端が、指板の側面から飛び出して、手に引っかかっていないか。
  • 弦を押さえて弾いたとき、フレットに当たって音がビビらないか。

フレットの摩耗がひどい場合は、フレットの削り直しや交換が必要になることがあります。これらは専門の技術と時間が必要です。購入前に、状態を販売店に確認してください。ビビリの原因は ギターの音がビビるときの原因|チェックリストと対処 でも整理しています。

3. ナットとブリッジ

部品 確認する点 問題がある場合の例
ナット 弦の溝が欠けたり、深すぎたりしていないか 開放弦でビビる、チューニングが狂いやすい
ブリッジ ぐらつきや、浮き、サビがないか 音程が不安定、弦高が合わない
トレモロ(ある場合) アームの動きがスムーズか、ばねの状態 チューニングが狂う、アームが動かない

ブリッジのネジやサドル(弦の高さを調整する部品)が、動かなくなっていないかも確認してください。固着している場合、調整に手間がかかることがあります。

4. ピックアップとジャックの動作

エレキギターやエレアコは、電気的な部品の動作確認が欠かせません。アンプにつないで、次の順に確認してください。

  1. 音量を最小にして、アンプにつなぎ、電源を入れる。
  2. 少しずつ音量を上げ、ピックアップセレクターを、すべての位置に切り替える。
  3. 各ピックアップから、音が出るか、確認する。
  4. ボリュームとトーンのつまみを、ゆっくり回し、音の変化にムラや途切れがないか確認する。
  5. シールドを、ジャックにつないだまま、軽く動かして、音が途切れたり、ノイズが出たりしないか確認する。

つまみやスイッチを動かしたときの「ガリ」(ザリザリというノイズ)は、接点の汚れや劣化で起きる場合があります。簡単な清掃で直ることもありますが、内部部品の交換が必要な場合もあります。内部の配線は、分解せず、専門店に相談してください。

大きな音を急に出すと、聴覚に負担がかかります。必ず音量を絞った状態から始めてください。

5. ボディの傷・修理跡・ひび割れ

ボディの傷は、見た目だけの問題の場合と、構造に関わる場合があります。

  • 浅い擦り傷や塗装の小さな欠け:弾く上では問題ない場合が多い。
  • ひび(クラック):塗装だけのものと、木材が割れているものがある。特にネックのつけ根や、ヘッドの付近は注意が必要。
  • 修理跡:接着剤や、塗装の色の違い、膨らみがないか。過去にヘッドの折れや、ボディの割れを直した場合がある。
  • アコースティックギター:トップの膨らみ、ブリッジの浮きがないか。

修理歴は、販売店が説明していることもあります。分からないときは、遠慮なく質問してください。説明が曖昧な場合は、慎重に検討してください。

6. 付属品と、改造の有無

中古の楽器は、純正の部品から、別の部品に交換されている場合があります。ペグ、ピックアップ、ブリッジなどを交換したギターは、音や弾き心地が元の仕様と違います。購入前に、次の点を確認してください。

  • 型番やシリアルナンバー(製造番号)が、説明と合っているか。
  • 交換されている部品はないか。ある場合は、いつ、誰が交換したか。
  • ケースや保証書、取扱説明書などが付属しているか。

7. 購入前に確認すること:保証・返品・整備

確認項目 内容
保証の有無 中古でも、一定期間の保証があるか。範囲はどこまでか。
返品・交換 期限と条件(未使用に限る、など)
整備の有無 購入前に、調整やクリーニングが済んでいるか
状態の説明 傷や不具合が、画像と文章で具体的に説明されているか
通販の場合 実際の個体の画像か。問い合わせへの返答は丁寧か

通販では、画像が少なかったり、状態の説明が簡単だったりすると、判断が難しくなります。気になる箇所の画像を、販売店に追加で見せてもらう方法もあります。保証や返品の条件は、販売店ごとに違うため、購入前に必ず確認してください。ギター選びの基本は エレキギターの選び方|初心者が確認したい7つのポイント と アコースティックギターの選び方|ボディ形状・サイズ・材の基礎 にまとめています。

店頭・通販で使えるチェックリスト

  1. ネックの反りとねじれは問題ないか
  2. フレットの摩耗や、端の飛び出しはないか
  3. ナットとブリッジに、欠けやぐらつきはないか
  4. 全ピックアップが鳴り、つまみとジャックにガリや断線がないか
  5. ボディにひびや、不自然な修理跡がないか
  6. 部品の交換歴と、付属品を確認したか
  7. 保証、返品、整備の条件を確認したか

まとめ

  • 中古ギターは個体差が大きいので、ネック、フレット、電装系を順に確認する。
  • ネックのねじれ、ひどいフレットの摩耗、構造に関わるひびは、購入を見送る材料になる。
  • 音出しは、音量を絞った状態から始め、全ピックアップと各つまみ、ジャックを確認する。
  • 保証・返品・整備の条件を確認し、状態の説明が曖昧な場合は慎重に判断する。
  • 調整や修理に不安があるときは、楽器店やリペアに相談する。

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