弾いているとビビビ、と金属が当たるような雑音が出ることがあります。原因は押さえ方のような簡単なものから、ギター本体の調整が必要なものまでさまざまです。この記事では、確認しやすい順にチェックし、自分で対処できる範囲と修理に出す目安を整理します。
この記事の要点
- まず「どの弦・どのフレットで鳴るか」を確かめて、原因を絞ります
- 押さえ方、弦の状態、チューニングは自分で確認できます
- ネックの反りや、フレットの高さなどが原因の場合は、楽器店やリペアに相談します
ビビりとは何か
ビビりとは、振動している弦が、フレットなど別の部品に当たって出る雑音のことです。弦は大きく振幅して振動するため、弦とフレットの隙間がわずかでも、当たることがあります。強く弾いたときだけ出る軽いものは自然な場合もあります。一方で、普通に弾いても鳴る、音が詰まって伸びない、といった場合は原因を探したほうがよいです。
切り分けの手順
- どの弦で鳴るかを確認する(全弦か、特定の弦だけか)
- どの位置で鳴るかを確認する(開放弦、低いフレット、高いフレットのどれか)
- 押さえ方を見直す
- 弦の状態とチューニングを確認する
- ギターの調整が関係する箇所を確認する
| 症状 | 疑われる原因 |
|---|---|
| 特定のフレットを押さえたときだけ鳴る | 押さえ方、そのフレットの高さのばらつき |
| 開放弦で鳴る | ナットの溝、弦のゆるみ、ネックの反り(逆反り気味) |
| 低いポジションの全体で鳴る | ネックの逆反り気味、弦高が低い |
| 高いポジションで音が詰まる | ネックの順反り気味や、フレットの高さ、弦高の影響 |
| 全部の弦・全部の位置で鳴る | 弦の劣化、チューニングのゆるみ、全体の弦高 |
自分でできる確認
1. 押さえ方
押さえる指がフレットの真上に乗ってしまうと、弦がきちんと接せず、ビビります。指先は、押さえたいフレットのすぐ手前(ヘッド側)に当てるのが基本です。フレットから離れすぎても、弦がきちんと押さえられずビビりやすくなります。指の腹ではなく指先で、弦に垂直に立てるように押さえます。力の入れすぎは疲れの原因にもなるため、必要以上に強く押さえないようにしてください。
2. 弦の状態
弦が古くなると、巻き線が緩んで音がビビったり、音程が不安定になったりします。弦に汚れや錆びがあれば交換のタイミングです。交換の手順は、エレキは エレキギターの弦の替え方|手順・頻度・注意点 を参考にしてください。
3. チューニング
弦がゆるすぎると、振動が大きくなって、ビビりが出やすくなります。正しい音程に合わせてから確認してください。
4. 弦の太さ
弦を細いものに替えた直後は、張力が下がるため、ビビりが出やすくなることがあります。弦のゲージを変えた場合、ネックの状態が変わる場合もあります。
5. 弾き方と環境
ピックや指で強く弾きすぎると、弦の振幅が大きくなり、ビビりやすくなります。まずは普通の強さで鳴らし、強さを変えて違いを確認してください。アンプにつないでいる場合は、アンプのつまみ(ゲイン、低音のつまみ)が強すぎると、ビビりが目立つ場合もあります。ギター本体から離れた箇所の影響も含めて、切り分けるのが大切です。
また、エレキギターでは、ギターのパーツ(ブリッジ、ピックアップ、ネジ類)が緩んで共振し、ビビりに似た雑音が出ることがあります。ネジが緩んでいないか、軽く確認してください。ただし、締めすぎは部品を傷めるため、適度な力で止めてください。
ネックの反りの確認
逆反り気味の場合、低いポジションで弦とフレットの隙間が少なくなり、ビビりやすくなります。順反り気味の場合は、弦高が高くなり、押さえにくくなります。確認のしかたと、触れてよい範囲は ネックの反りを確認する方法|自分でできる範囲と修理に出す目安 にまとめています。トラスロッドは無理に回さず、不安なときは楽器店やリペアに相談してください。
アコースティックギターの場合
アコースティックギターでも、基本の切り分けは同じです。加えて、ブリッジ周りのサドル(弦を受ける部品)の高さや、ボディ内部のブレイシング(補強材)のはがれが、ビビりに似た雑音を出すことがあります。ボディ内部の部品は自分で触れない箇所です。ボディを軽く叩いて、特定の位置から雑音が出るように感じる場合は、楽器店に相談してください。
乾燥の時期は、指板の端のフレットが出っ張り、手に引っかかることがあります。保管環境の整え方は ギターの保管方法|湿度・温度・置き場所の注意 も参考になります。
フレットとナットの状態
- フレットが摩耗して凹んでいる、特定のフレットだけ高い・低い
- ナットの溝が深く削れて、開放弦がビビる
- フレットの端が指板の端から飛び出している(乾燥の影響で出ることがあります)
これらの調整には専用の工具と技術が必要です。ヤスリなどで自分で削ると、元に戻せなくなる場合があります。症状がはっきりしているときは、楽器店やリペアに任せてください。
確認の記録のつけ方
修理や調整を依頼するときに、状況を伝えやすくするため、次の項目をメモしておくと便利です。
- ビビる弦の番号(1弦が最も細い弦、6弦が最も太い弦)
- ビビるフレットの位置
- 音量や弾き方で変わるか
- 弦を替えた日、環境(季節、保管場所)の変化
- 自分で行った確認や、調整の内容
スマホで動画や音を残しておくと、店頭で状況を共有しやすくなります。
修理に出す目安
| 状況 | 自分で | 相談する先 |
|---|---|---|
| 弦を替え、押さえ方を見直しても直らない | これ以上の調整は控える | 楽器店・リペア |
| 特定のフレットだけ、どうしても鳴る | 確認までにとどめる | リペア |
| ネックの反りが大きいように見える | 触らずに状態を記録する | リペア |
中古ギターを選ぶときにも、ビビりや弦高の確認は大切です。見るポイントは 中古ギターを見るときのチェックポイント も参考にしてください。弦高やネックの調整は、設定を元に戻しにくいこともあるため、自分で触る前に、状態を写真やメモで残しておくと安心です。
ビビりには、軽い雑音から、演奏に支障が出るものまで程度の差があります。ジャンルや好みによって、許容できる範囲も異なります。自分の弾き方や音の好みも考えながら、調整を依頼するかを決めてください。
まとめ
- 鳴る弦と位置を確認して、原因を絞ります
- 押さえ方、弦の状態、チューニングは、自分で確認できます
- ネックの反り、フレット、ナットは、専門の調整が必要な場合があります
- トラスロッドを無理に回さず、不安なら楽器店やリペアに相談します





