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エフェクターボードの組み方|電源・ケース・ラインセレクターの選び方

エフェクターが増えてくると、足元が散らかり、ケーブルや電源の管理が大変になります。そこで使われるのが、複数のエフェクターをまとめて固定する「エフェクターボード」です。

この記事では、ボードの大きさ、電源の考え方、ケーブル、ラインセレクター、運搬用のケースまで、組むときに確認したいことを順番に整理します。個別のエフェクターの選び方は エフェクターの選び方|種類・役割・接続順の基本 から確認できます。

この記事の要点

  • ボードは、載せるエフェクターの数と、将来の増え方を見て大きさを決める
  • 電源は、電圧・極性・電流容量を確認し、パワーサプライでまとめる方法が一般的
  • パッチケーブルは短く、ラインセレクターやABボックスは切り替えを楽にする
  • 運搬するなら、ケースや荷物の重さも考える

ボード(ケース)の大きさを決める

ボードは、エフェクターを並べて固定する板、またはその上に載せる土台です。大きさは、載せるエフェクターの数、各ペダルの幅と奥行き、電源やケーブルのスペースで決まります。

決め方の手順

  1. 載せたいエフェクターを、すべて書き出す
  2. 各エフェクターの幅と奥行きを、取扱説明書や仕様で確認する
  3. 床や机の上に並べ、配置を試して必要な面積を見積もる
  4. パワーサプライやラインセレクターの場所も確保する
  5. 今後増える可能性があれば、余白を残す

ボードの大きさが足りなくなると、買い直しが必要になります。少し余裕を持たせるのが無難です。ただし、大きくしすぎると、持ち運びが大変になります。

ボードの種類

種類 特徴
板状のボード 軽く、自分で配置を決めやすい。固定方法に工夫が必要な場合がある
ケース兼用タイプ ふたを閉めて持ち運べる。大きさが固定される
段差付きボード 後ろ側を高くして、足で操作しやすくする。ペダルの収まりを確認する

電源の考え方

エフェクターが増えると、電源の管理が重要になります。電池だけでは不便で、台数ぶんのACアダプターを用意するのも大変です。そこで、複数のエフェクターに電源を供給する「パワーサプライ」を使う方法が一般的です。

確認する項目

  • 電圧: 9Vのペダルが多いとされますが、12Vや18Vなど異なる電圧で動くペダルもあります。出力ごとの電圧は、パワーサプライの仕様と各ペダルの取扱説明書で確認します。
  • 極性: プラグの中心がプラスかマイナスかは、製品によって異なる場合があります。間違うと故障の原因になります。
  • 電流容量: パワーサプライの出力ごとの電流と、つなぐペダルが必要な電流を確認します。ペダルの合計が、パワーサプライの総容量を超えないようにします。
  • 出力の数: 載せるペダルの数に対し、出力が足りるかを確認します。

電圧・極性・電流は、必ず各製品の取扱説明書で確認してください。くわしい基本は エフェクターの電源の取り方|パワーサプライ・電池・ACアダプターの基本 にまとめています。

ノイズの面から見る電源

1つの電源出力から複数のペダルに分けるタイプ(分岐ケーブルなど)は、便利ですが、ノイズが増える場合があります。独立した出力を持つパワーサプライは、ノイズが出にくい傾向があるとされています。ノイズの切り分けは エフェクターのノイズ対策|ハム・ホワイトノイズを減らす手順 が参考になります。

パッチケーブルの選び方

パッチケーブルは、ペダル同士をつなぐ短いシールドです。長さがあると、ボード内がごちゃつきます。短すぎるとコネクタに負荷がかかり、断線の原因になる場合があります。

  • ペダルの間隔に合わせて、複数の長さをそろえる
  • L字型のプラグは、ペダルが隣り合う場合に便利なことがある
  • 入出力ジャックの位置(横か上か)を確認する
  • ケーブルの本数が多いと、ノイズの可能性が増えるため、必要最小限にする

ラインセレクターとABボックス

複数のエフェクターを、組み合わせて切り替えたい場合に使うのが、ラインセレクターです。複数のペダルを1つのスイッチで同時にオン・オフしたり、製品によっては順番の入れ替えができるものもあります。ABボックスは、1つの入力を2つの出力のどちらかに切り替える、または2つの入力を1つにまとめる機器です。

機器 主な使い方
ラインセレクター 複数のエフェクターを、組み合わせて1回の操作で切り替える
ABボックス 2台のアンプの切り替え、チューナーへの分岐、2つの楽器の切り替えなど

切り替えが複雑になるほど、構成も複雑になります。必要性を確認してから導入してください。マルチエフェクターとの併用は マルチエフェクターの選び方|選ぶ前に決めること でも触れています。

フットスイッチ

ペダルの本体を踏む以外に、別売りのフットスイッチを使う方法もあります。対応しているペダルや、つなぎ方は製品ごとに異なるため、取扱説明書で確認してください。踏み間違いを防ぐため、スイッチの間隔や大きさも考えます。

ケースと運搬

ボードを持ち運ぶ場合は、専用のケースやバッグがあると安心です。ボードの大きさに合ったものを選び、重さも確認してください。ペダルやパワーサプライは、合計するとかなりの重さになります。

  • ハードケースは保護性が高いが、重くなる傾向がある
  • ソフトケースは軽いが、衝撃に弱い
  • 運搬時は、ケーブルが抜けないように固定する

並べ方の例

一般的な並べ方の目安は、次のとおりです。チューナー、ダイナミクス系、歪み系、モジュレーション系、空間系の順に、演奏者から見て右から左へ信号が流れるように並べる例が多いです。ジャックの位置は製品で違うため、各ペダルの入力・出力表示を確認してください。ワウやボリュームペダルは、足で操作しやすい手前に置く例があります。順番の考え方は 空間系エフェクターの選び方|ディレイ・リバーブ・コーラスなど や 歪み系エフェクターの選び方|オーバードライブ・ディストーション・ファズ、イコライザー・コンプレッサー・ノイズゲートの選び方|音を整えるエフェクター の接続位置の説明も参考になります。また、特殊系の置き場所は ワウ・ピッチシフター・ルーパーなど特殊系エフェクターの選び方 にまとめています。

配置のポイント 理由
よく踏むペダルは手前や端に置く 足で操作しやすい
あまり触らないペダルは奥に置く 誤って踏むことを避ける
パワーサプライは目立たない場所に置く ケーブルが整理しやすい

ボードを組む手順

  1. 載せるエフェクターと、使う順番を決める
  2. ボードの上にペダルを仮置きし、ケーブルの通り道を確認する
  3. ペダルを固定する(面ファスナー、専用の固定具など、ボードに合った方法を選ぶ)
  4. パワーサプライを固定し、各ペダルに電源ケーブルをつなぐ。このとき、電圧と極性が合っているかを、ペダルごとに確認する
  5. パッチケーブルで、ペダル同士をつなぐ
  6. 楽器とアンプをつなぎ、音量を絞った状態から音を出して確認する
  7. ケーブルをまとめ、足元で引っかからないよう整理する

先に全体の配置を決めてからケーブルを買うと、無駄な長さや本数を減らせます。電源をつなぐ作業は、必ずすべての機器の電源を切った状態で行ってください。

荷物の例

ボードを持ち運ぶ場合、ペダル本体以外にも必要なものがあります。次のような項目を、チェックリストにしておくと、忘れ物を防げます。

  • 予備のシールドとパッチケーブル
  • 予備の電源ケーブル、ACアダプターの延長ケーブル
  • 予備の電池(電池駆動のペダルがある場合)
  • チューナー
  • 小さなドライバーや六角レンチなど、ボードの調整に使う工具
  • ペダルを固定する面ファスナーなどの予備

よくあるトラブルと切り分け

症状 確認すること
音が出ない 電源がつながっているか、パッチケーブルが抜けていないか、入出力の向きが正しいか
ノイズが増えた ペダルを1台ずつ外して原因を探す。電源やケーブルも確認する
音がこもる ケーブルが長すぎないか、バイパス方式による影響がないか
電源が入らないペダルがある 電圧・極性が合っているか、電流容量が足りているか、取扱説明書で確認する

原因が分からないときは、最小限の構成(楽器、1台のペダル、アンプ)に戻して、1台ずつ足していく方法が基本です。電気的な修理が必要なときは、無理に分解せず、楽器店や修理業者に相談してください。

予算と優先順位の考え方

ボードの機材は、一度にすべてそろえる必要はありません。次の順序で、必要なものから整えていくと、無駄が出にくくなります。

  1. ボード(ケース)。載せる台数と将来の増え方を考えて選ぶ
  2. パワーサプライ。ペダルの台数と必要電流を確認して選ぶ
  3. パッチケーブルと電源ケーブル。ボードの配置が決まってから選ぶ
  4. ラインセレクター、ABボックス。切り替えが必要になってから検討する
  5. 運搬用のケース。持ち運ぶ頻度に合わせて選ぶ

ペダルを買い足すたびに、ボードの大きさや電源の容量が足りなくなることがあります。購入前に、載せる場所と電流の余裕を確認しておくと安心です。

まとめ

  • ボードの大きさは、載せるペダルの数と将来の増え方で決める
  • 電源は、電圧・極性・電流容量を、取扱説明書で必ず確認する
  • パッチケーブルは短く、本数を必要最小限にする
  • ラインセレクターやABボックスは、必要性を確認してから導入する
  • 運搬するなら、ケースと重さも考える

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