ギターを手に入れたものの、何から練習すればよいか分からない人は多いです。最初の1か月は、上達のスピードよりも、毎日触る習慣と基本の動きに慣れることを重視すると進めやすくなります。この記事では、練習時間の考え方と、週ごとのメニュー例を紹介します。
この記事の要点
- 1日の練習は、短い時間でも毎日続けるほうが慣れやすいです
- 流れは「チューニング→基本のコード→ストローク→簡単な曲」が基本です
- 指先の痛みや疲れは、休みを入れて無理をしないことが大切です
1日の練習時間の考え方
初心者は、一般的な目安として、1日15〜30分程度から始めると続けやすくなります。最初から長時間練習すると、指や手首が疲れ、続かなくなる原因になります。時間よりも、「毎日ギターを手に取る」ことを優先してください。
| パターン | 目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 短時間を毎日 | 1日15分前後 | 忙しい人、指が痛くなりやすい人 |
| やや長めを週数回 | 1回30〜45分 | 毎日は難しいが、まとまった時間が取れる人 |
練習の途中で、指や手首の強い痛み、しびれが出たら、すぐに中断してください。姿勢と手の疲れの対策は ギターを弾くときの姿勢と手・指の疲れ対策 にまとめています。
最初の1か月のメニュー例
| 週 | 目標 | 練習内容の例 |
|---|---|---|
| 1週目 | 基本動作に慣れる | チューニング、弦の名前の確認、構え方、開放弦をピックで弾く |
| 2週目 | 基本のコードを覚える | 押さえやすいコードを2〜3個押さえる。コードの切り替えを練習する |
| 3週目 | ストロークを加える | ダウンストロークから始め、アップを加える。メトロノームに合わせる |
| 4週目 | 簡単な曲に取り組む | コード数の少ない曲を選び、通して弾く |
毎回の練習の流れ
- チューニング(2〜3分):毎回合わせます。やり方は ギターのチューニングのやり方|レギュラーチューニングとチューナーの使い方 を参照してください。
- 指の準備(2〜3分):開放弦を弾いたり、指を軽く動かしたりして、手を温めます。
- コードの練習(5〜10分):コードを一つずつ押さえ、すべての弦が鳴るか確認します。
- ストロークの練習(5〜10分):コードをゆっくり、一定のテンポで鳴らします。
- 曲の練習(5〜10分):簡単な曲を、ゆっくりしたテンポで通して弾きます。
基本のコードとストロークの練習
コードは、最初は押さえやすいものから覚えます。たとえば、Em、Am、C、G、D などは、初心者向けの教材でよく使われています。1つずつ確実に押さえ、全弦がきれいに鳴るかを確認してから、次のコードに進みます。
切り替えの練習は、コードAを1回、コードBを1回と、ゆっくり行います。テンポを速くするより、正確に押さえることを優先してください。Fコードのように、押さえるのが難しいコードは、無理に早く習得しようとせず、段階的に進めましょう。詳しくは Fコードが押さえられないときのコツ|原因と練習方法 を参照してください。
ストロークは、ピックを持つ手の力を抜き、手首を軽く振るイメージで行います。ピックの選び方は ピックの選び方の基本|厚さ・形・素材の違い で解説しています。
練習の前に整えておきたいこと
- ギターが弾きやすい位置にある(スタンドやケースから取り出しやすい)
- チューナー、ピック、メトロノーム(アプリでも可)が手元にある
- 座る椅子は、肘掛けのない安定したものを選ぶ
- 練習する時間帯を決め、日課にする
練習のハードルを下げる工夫は、継続に直結します。環境を整えると、「取り出すのが面倒」という理由での中断を減らせます。
1週目:まず基本動作に慣れる
最初の週は、構え方とピックの持ち方に慣れます。ピックの持ち方は、親指と人差し指の側面で軽くつまみ、先を少しだけ出すのが一般的です。開放弦を1本ずつ弾いて、音の違いを確かめてください。
この週の目的は、上手に弾くことではなく、ギターを持つ姿勢や、チューニングの手順、弦に触れる感触に慣れることです。弾き終わったら、弦を軽く拭くお手入れの習慣もつけておくと、弦が長持ちしやすくなります。
練習内容の記録と振り返り
毎日の練習を短くメモしておくと、上達の実感を得やすく、続ける動機にもなります。記録は難しく考えず、次の3点だけで十分です。
- その日に練習した内容(例:コードの切り替え、ストローク)
- うまくいかなかった点(例:どのコードが鳴らなかったか)
- 次回に試すこと(例:指の位置を少し変える)
週に1回、練習の様子をスマホで録音または録画して、前の週と聞き比べるのも有効です。自分では気づきにくい、テンポのずれや、鳴っていない弦に気づけます。
簡単な曲に取り組むコツ
- コードの数が少なく、テンポがゆっくりな曲を選ぶ
- 最初は歌わず、コードの流れを追う
- ゆっくりなテンポで、つかえずに最後まで通す
- 慣れてきたら、少しずつテンポを上げる
曲で使われるコードの組み合わせには、キーに応じた決まりがあります。基礎は ダイアトニックコード入門|キーとコード進行の基本 に、アドリブの入口は ペンタトニックスケール入門|アドリブの第一歩 にまとめています。
練習の優先順位を決める
やりたいことが多いと、練習が散らかりがちです。最初の1か月は、次の優先順位で進めると、迷いにくくなります。
- チューニングが合っている
- 基本のコードが、1つずつ確実に鳴る
- コードの切り替えが、止まらずにできる
- 一定のテンポで、ストロークを続けられる
上から順に、できるようになった段階で、次に進みます。すべてを同時に完成させる必要はありません。
続けるコツと挫折しやすい点
| 挫折しやすい点 | 考え方 |
|---|---|
| 指先が痛い | 初めは痛みが出やすいので、時間を短くして休む。痛みが続く場合は無理をしない |
| コードが鳴らない | 指の位置、力の加減、弦高など原因は複数。コツを一つずつ確認する |
| Fコードが押さえられない | 簡易版から始める。最初から完璧を目指さない |
| 練習時間が取れない | 1日10分でも、手に取る習慣を優先する |
| 上達が分からない | 練習した内容をメモや録音で残し、1週間前と比べる |
必要な道具の確認は ギター初心者がそろえる物リスト|本体のほかに必要なもの にまとめています。手や指に痛みやしびれが続く場合は、練習を休み、医療機関に相談してください。
1か月が過ぎたら、できるようになったことと、まだ難しいことを書き出してみてください。次の1か月の目標(新しいコードを増やす、曲を1曲通して弾くなど)を決めると、練習の方向がはっきりします。
まとめ
- 1日15〜30分程度を目安に、毎日触る習慣をつくります
- チューニング、コード、ストローク、簡単な曲の順に進めます
- 週ごとの目標を決め、少しずつ進めます
- 痛みや疲れは無理をせず、休みを取り入れます





